ゲーム2日目。
少なくとも5日間は此処に留まる事を決めたエドは、今日も司令部に来ていた。
書類を片手に、真剣な眼差しをしているロイを見て、エドは昨日の事を思い出す。
昨夜は久々に、ピナコやウィンリィの居るリゼンブールの方に連絡を入れた。
そしてその時、ゲームの事を思い出し、ウインリィに聞いたのだ。
『…お前、好きな奴がさー、もしなかなか好きだって言ってくんなくて、どうしても言わせたかったら・・・どんな方法でいく?』
『何?エドがそんな事聞くなんて、明日は雪が降るわね』
エドから色恋沙汰の相談なんて、今まで一度たりとも無かった。
珍しすぎる質問に、ウィンリィは茶化すように答えた。
『私だったら、勿論この色気を使うわよ!色仕掛けってやつ』
その後、エドが爆笑して、ウィンリィを怒らせたのは言うまでもない。
<…色仕掛けなんてなー……女ならともかく、俺がやったらギャグだ…>
アホらしい、と思いつつも、少しでも可能性があるなら行動に移そうと決めた。
エドは、ロイとの距離を詰めて、そっとロイの首に腕を回す。
「…たいさ」
「…鋼の?」
上目遣いでロイを見上げて、エドは軽い気持ちで『色仕掛け』するが、ロイの方は気が気でない。
理性も限界だというのに、エドは離れようともしない。
それどころか
<…この後どーすりゃいいんだろ…>
行動しようと決めたものの、ここから先、どうしていいか良くわからない。
とりあえずキスでも。
本当に軽い気持ちで、更にロイの顔に近づける。
「大佐……」
甘えた声を出し、段々とロイの唇に近づいていく。
いつもと立場が逆なのだ。普段ならロイが迫って、エドから、なんて事は殆ど無いに等しい。
いつも求めている相手から誘われ、理性は完全に崩れ去る。
ロイはすぐに激しくエドの唇を奪った。
「ん…っぁ…ふ…!ちょ…っ!ま…!」
こんな激しいキスをするつもりじゃなかったエドは、驚いてキスを拒もうとするが、ロイに後頭部を押さえられている為、それは不可能だった。
「ん…んっ…ぅん…っ」
気がつけば肌を弄るロイの腕があった。
ヤバイと感じたエドは拒もう、と抵抗をみせる。
「ぁ…っ!ちょ…!たっ大佐…っ!やめ…!」
「君から誘ったんだろう?」
首筋に口付けられ、甘い声が出てしまう。
それがまた、ロイを刺激する。
「ん…っ!だ…だめだって!!」
ロイは構わず行為を続ける。
服ははだけて、手はズボンの中にまで入ろうとしていた。
「ば…!やめ…っ…」
その時。
コンコン。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
エドの心臓は飛び上がった。
一瞬緩んだロイの力を見逃さず、ババっと側を離れた。
あからさまに警戒してみせるエドに、ロイは渋々と、扉を開ける許可を出した。
「大佐、会議のお時間ですが」
落ち着いた雰囲気を纏ったホークアイが入ってくると、ロイは盛大な溜め息を吐いた。
ポンとエドの頭に手を乗せると、「明日も来るんだよ」と釘を刺した。
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